天国の車庫

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ニューヨークのハウスミュージックシーンの話

80年代のニューヨークが舞台。
ニューヨークのクラブ初心者が主人公で、現地で活躍する日本人クラバーの案内で、ハウスミュージック、ドラッグ、ゲイコミュニティを知る話。

ハードコアな描写

その界隈の性習慣のハードコアな描写に、最初は抵抗がありつつも、作者の本質はそこだけの描写ではなく、その社会や文化全体を伝えたいという気持ちが伝わってきます。
(本の中にも登場する)Larry LevanパラダイスガラージミックスをBGMとして読んでたのですが、そのアッパーで明るいテンションと、ハードコアな文化に乖離を感じてたのですが、途中からなんだか違和感がなくなります。
そういう愛の形もあるんだなぁ、と。

また、エイズが蔓延した時期でもあり、死がとても身近な社会です。
命の危険があったとしても、自己表現できる場、素の自分でいられる場所を選ぶ儚さ。

初クラブを追体験

読みながら、自分がはじめて学生イベントではなく、都内のクラブに行ったことを思い出しました。

本作とは比べ物にならないくらい地味なイベントでしたが、主人公のように、最初、雰囲気に圧倒されながら年上のクラブ上級者にいろいろと教わる感じ。

読んでて懐かしい気持ちになりました。


あと、読んでいて当時のニューヨーククラブシーンの盛り上がりっぷりの半端じゃなかったことが改めて分かりました笑。