【書籍レビュー】アースダイバー 散歩したくなる本
- 作者: 中沢新一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/06/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 10人 クリック: 183回
- この商品を含むブログ (313件) を見る
</div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div>超居心地のいい、名古屋栄にあるレコード屋のOutrecordさんに、勧められて買った本です。</p><p>ブラタモリがこの本に、影響を受けてるらしいです。</p>
地形や昔の地図を元に、現代社会を分析する、という内容です。
散歩好きにおススメです。
作者の中沢新一さんは、wikipediaをざっと見する限り、専門は人類学、思想、宗教学であり、地理学ではなさそう。
宗教学に精通しているみたいです。
特に面白かった箇所を抜粋します。
<blockquote>
<p>このつんつるてんの現代都市の中に、もういちど<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D0%A5%ED%A5%C3%A5%AF">バロック</a>的なものを組み込んで、都市に複雑さを取り戻す必要がある。いたずらに複雑さを削り落として、情報量を減らしていくだけでは、生物である人間の暮らすのにふさわしい空間は、なかなか生まれない。</p><p>生命はもともと怪物的なところをもっているのに、人間の世界はますます自分の中に棲む怪物を抹殺する方向に向かっている。これでは人間の中に潜む怪物性は、恐ろしい犯罪にでも走るか、自分を表現する道を断たれてしまう。</p>
</blockquote>
上記の後に、路地裏の一見無意味な鉢植えが、町に複雑さを取り戻す役割をしているか言及している。
見慣れた景色には歴史的経緯があって、
道一つ取っても、何百年と人間や自然の影響を受けて、作られていったんだなぁとロマンを感じます。
引っ越しや転職で、いろんな場所で生活してきましたが、現状、ぼくは日本の都会が好きです。
理由としては、例えば一駅分歩くだけで、町の雰囲気が変わるのが楽しいからだと思います。
歩いてる人も、場所によって特徴があったり。
いろんなお店があって、入れ替わりも激しく、次に来た時にはまた少し表情が変わる。
一方で田舎の印象は、どこ行ってもイオンがあって、同じような広い駐車場に道路があるイメージ(失礼)。
そう言った意味では、都会であっても、アメリカにいた頃に感じた、テンプレート化された住宅街と、
広い道路と空に、逆に閉塞感を感じていたことを覚えてます。
(卒業旅行で行ったニューヨークは、全然違う印象でしたが)
上述したように感じるのは、まだ地域コミュニティと絡む生活をしていないからかもしれませんね。
子供を持ったりしたら、また見方が変わるのでしょうか。
あと、もしかしたら、田舎の特色は、じっくり時間をかけないと分からないのかもしれませんね。
これを書いてて気付いたんですが、アースダイバー大阪版も出てるみたいです笑
これもマストバイですね。
- 作者: 中沢新一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/10/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (46件) を見る
2018/02/09 追記
アースダイバー的サービスがありました。
Stroly