ダークウェブ・アンダーグラウンド

慣れ親しんだウェブがあって安心

googleにインデックスされてる、メインストリームのウェブ。FacebookやTwitterなどの会員制SNSに管理されてるディープウェブ。そして「PGP」、「ビットコイン」、「Tor」などにより匿名性が担保されてるダークウェブ。本書はそんなダークウェブの話し。
恥ずかしながらダークウェブについて、闇コミュニティくらいの認識で、全くアンテナを張ってなかったです。
いやー、全然違った。ウェブ業界に疎くなってると反省しました。
本書は、作者の熱がだいぶ入っており、学術書というよりかブログっぽい感じの本でした。ダークウェブの流れを把握するのに参考になると思います。
ウェブがメインストリーム化し、現実社会と密にリンクすることによる堅苦しさを感じていた今日このごろ、自分が青年期を過ごしたあの混沌とした無責任なウェブがまだあると知り、嬉しかったです。
早速ダークウェブをウェブサーフィンしたいと思います。

幼少期に感じた違和感

アメリカと日本のインターネット文化の違いについて言及してる部分があるんですが、そこを読んでて幼少期に感じてた違和感がスッキリ解決しました。
インターネット発祥の地であるアメリカでは、言論の自由、個人のプライバシー、国家に対するカウンター思想、独立、などの「カウンターカルチャー」がインターネットと密接に結びついてるのに対して、日本ではインターネットが、オタク、悪趣味系など、「サブカルチャー」としてスタートしてるという話し。
(自分たちで国民の自由を獲得してない日本人には馴染みのないカウンターカルチャーの思想が抜け落ちるという点。)
幼少期、便利な道具としてパソコンやインターネットを使っていたが、日本に来てから何故か肩身が狭かったのは、インターネットが「オタク」、「悪趣味系」として日本では広まっていたからだったのかと納得。
小さい頃に感じた違和感というのが30代になってから言語化されるというのは面白いなぁ、と思うと同時に、そういうことが言語化できなかった当時はフラストレーションやストレスを感じてたんだろうなぁ、とちょっとエモくなりました。

あと、恐縮ながら、作者に言いたいのは、登録者数1億人になりそうなYoutuberのPewdiepieには注目してほしい、ということ。
Pewdiepieが実在するキャスターの名前を使っておこなう、ある意味、世界のウェブ上の社会情勢をキャッチする「Meme Review」というコーナーは、現実とフィクションの混在するカオスであり、ウェブ利用者が惹きつけられる理由は分析する価値あり。

最近のヘビロテ

気持ちが落ちたときに聞く音楽。シットコム「It’s Always Sunny in Philadelphia」のオープニングテーマ。シットコムは現実社会と違ってハッピーエンド。
Heinz Kiessling - Captain’s Table (It’s Always Sunny in Philadelphia)

「The Office」のテーマソングもいいですね。思い入れバイアス。

以上!